自分の考えを知り、改める機会

沖縄戦、その始まりから終わりまでを見るツアー

先日のツアーでは、ひとつひとつの場所や出来事を丁寧に説明していただき、得るものが大変多い二日間でした。
一緒に回っていただいた沖縄は本当に美しく、青い海や空、夢のような場所で74年前に起きた惨劇と、今沖縄が抱える基地の問題で胸がいっぱいになりました。このツアーは”頭で考えさせられる”というより、目の前で、肌で感じられることがぐいぐい迫ってくるようなツアーでした。
下地さんがクリアファイルを何冊も持ち歩いて、当時の写真が撮られた場所に行って今と見比らべたり、具体的なグラフや資料をその場で見せていただき、説明がとても分かり易かったです。また、駐在米軍の住宅街や沖縄戦の場所など行けるところは限界まで案内してくださり、絶対に自力では行けなかった場所ばかりでした。
些細な質問にも様々な知識で応えてくれ、ショックや情報量の多さで内容の半分しか消化できなかった私に、「自分の説明も間違いがあるかもしれない。目の前にあるものを実際に見て、自分で考えればいい」と言ってくれました。
このツアーを通し、沖縄の現在と過去をじかに見て、自分が「今まで知らずにいて、想像もしてこなかった」という事実を突き付けられました。また、中立だと思っていた自分の知識がTVの報道やネットで偏り、「現実と違うこと」をどれだけ含んでいたか気付かされました。
そしてツアーの最後に思ったことは、「やっぱり戦争はいらない」ということです。今まで事情や原因があれば、戦争という手段もしかたがないと思っていました(そう思っていた自分に気が付きました)。しかし、沖縄戦や米軍基地を見て、どれだけ人が傷つくか、命や暮らし、文化が壊されたか知って、戦争で得られるものなど1ミリもないと思いました。それは、目の前で事実を体験できたからです。日本本土で、TVや本を読んだり、家でくつろぎながら戦争を知っても、犠牲は自分の想像の範囲でしか考えられず、利益のことに目がいってしまいます。しかし、実際に戦う人、そこの住民には利益はなく苦しみばかりなのだと思いました。
沖縄を通して自分の考えを知り、改める機会になりました。
最後に、暑いなか丁寧に説明や案内をしてくださり、本当に有難うございました。
(S.T.様 愛知県 女性)