衝撃的であり…言葉で表すことが難しく…

沖縄戦、その始まりから終わりまでを見るツアー

お久しぶりです。8月中旬に沖縄戦その始まりから終わりまでの南部編に参加させていただいたOです。本当にご無沙汰しております。
観光の案内、手配、またお写真を本当にありがとうございました。返信までにこんなに時間がかかってしまったことを深くお詫びします。沖縄から帰ったあとに、しばらく語学研修に行っており、お返事が遅くなってしまいました。加えて、下地さんが案内してくださった沖縄の戦争記憶をめぐる旅が、私にとって非常に衝撃的であり、感想…と言いますか、自分の気持ちや体験を言葉で表すことが難しく、多くの沖縄に関する本を読んで何とか言語化しようと模索していました。それもお返事に時間がかかってしまった理由の1つです。遅くなり本当に申し訳ありません。またこうして文章にすると稚拙かつ幼稚で不足な表現になってしまいます。誤解を招いてしまったら申し訳ございません。
まず下地さんとの旅で、痛感したことは「自分はまだ何も沖縄について知らない」ということでした。もちろん、日本史や世界史、ある程度の琉球史は学んだつもりでいましたが、その歴史に付随する人々の感情や時代背景、歴史的出来事のつながりを全く理解しておりませんでした。現在は沖縄に関する様々な本、文学や論文を含めて再度、多様な視点・視野を学んでおります。その原点は、やはり沖縄の戦跡を巡る旅にあると思います。
また本を読むだけでなく、やはり実際に訪ねて肌で触れ、五感で戦跡を感じないといくら人々の当時の感情を想像しようとしてもつかめきれない部分があると強く感じました。アブチラガマの暗さや南風原豪での泥のにおいなどに、私は様々な恐怖を感じ、戦争で亡くなった人への悲しみ、嘆きの感情を抱きました。戦争、死、残酷さすべてを含む「恐怖」を感じました。
加えてこのツアーは「日本とは、国家とは、沖縄とは何か」を考えるきっかけともなりました。沖縄戦を学び、下地さんとの会話通して多くの矛盾や葛藤を抱きました。
誤解を恐れずに言うと、「日本は単一民族国家ではない」ということを、強烈に感じました。「琉球と日本」「ヤマトンチュとウチナンチュ」という区別を感じ、そこに存在する政治的、制度的、感情的な差別を強烈に意識し、その不平等な権力に胸を痛めています。沖縄出身の活動家、知念ウシさんは「同情するなら、差別解消のために行動を起こすべきだ」と本の中で語っていました。まさにその通りだと思いますが、東京の1学生に何ができるのか、という葛藤があります。
まだまだ語りきれない、言語化できない感情でいっぱいです。これからも沖縄に関する本を読み、また機会があれば沖縄に足を運びたいと強く思います。
ツアーに関わっていただいた、アブチラガマの案内の方、また下地さんには感謝しきれません。本当にありがとうございました。
またの機会に、ぜひよろしくお願いいたします。
(O.様 東京都)