思わずこぼれる涙を拭きました。

沖縄戦、その始まりから終わりまでを見るツアー

秋田は紅葉がすすみ、秋も深まり、来週には初雪かといった気候です。
先日は大変お世話になりました。1,2感想を述べさせていただきます。

帰ってから「ペリリュー・沖縄戦記」を読み始めましたが、上陸前夜「ステーキや卵」が出ただの寒い夜「ブランデーの小瓶」が支給されただの、アメリカ軍の軍備の万全さに比べ、ピンポン玉くらいの握り飯を、暗闇のガマでむさぶりつく日本の傷病兵の悲惨な状況。下地さんのアメリカ軍の記録写真、読谷上陸から摩文仁の牛島中将の自決の写真まで、にくらしいほど客観的に残された記録の膨大さ。翌日首里城の守備隊本部跡も見てきましたが、せめてあそこで戦争を終結できていれば、沖縄の悲劇も最小限に抑えられたのにと悔しい思いです。摩文仁まで一般人を巻き込みながら被害を拡大させていき、己はとっとと自決した軍の幹部たち。彼らもまた日本の軍国主義の犠牲者なのかもしれないが、同情はできません。

糸数アブチラガマの具志堅さんのお話は心に刻まれました。絶えず聞き取りをされたりして、戦争を風化させないという信念に満ちたお話ぶりでした。うすぼんやり見える井戸を見ながら、暗闇にまぎれて思わずこぼれる涙を拭きました。ガマの中で「くさい」「きもち悪い」などの発言をする本土の若者(高校生の団体)もいるということでガイドも大変でしょうが、その中の1人でも沖縄の悲惨な歴史を知る中で平和の尊さについて考える子どもがいたらよしと考え、がんばって頂きたいと思います。

あの1日の体験は貴重なものでした。
下地さん本当にありがとうございました。
機会がございましたらぜひ秋田にもおいで下さい。
(W. R.様 秋田県)